ラーニング・コモンズ調査報告書
2015年3月22日 調査報告
「学びの空間」整備が大学を変える
関西圏の大学におけるラーニング・コモンズ整備に関するアンケート調査
すでに全国の4割前後の大学で整備が進んでいるラーニング・コモンズは、学生の学修時間の不足を補う機能空間という役割を担いながら、2013年度の「国立大学改革プラン」「私立大学等改革総合支援事業」に位置づけられることによって、近年その機能を大きく変えつつあります。
すなわち、学部教育の補完的役割を超えて自立した機能態としての存在を主張し始めています。現状では大学組織の中での位置づけが必ずしも明示されないままでの整備であるため、その向うべき方向はいまだはっきりとしないが、講義棟、教員の研究室・実験室と管理棟、学生のための厚生施設等から単純に構成されていたキャンパスに新たな教育のライブ空間が誕生し、キャンパスを活性化させる萌芽が現れていることは間違いがありません。
本報告書は2014年6月~8月に関西圏に立地する145大学に対してラーニング・コモンズの整備状況と運営の実態にと課題に関して行ったアンケート調査を取りまとめたものです。
すでに整備済みの大学にあっては、調査結果から導き出された様々な課題に対してPDCAサイクルを回す解決方向を探る新たな次元でのラーニング・コモンズの運営に、また今後整備を予定する大学にあっても予見できる課題を克服する構想・計画の立案に本報告書を活用できます。
CONTENTS
- 規模・設置別ラーニング・コモンズの整備状況
- 整備済みのラーニング・コモンズの概要
- ラーニング・コモンズの運営と現状評価
- アンケートに見るラーニング・コモンズの特徴と課題
- 整備構想・計画中のラーニング・コモンズ
- 未整備のラーニング・コモンズの整備意向
- アンケートのまとめと残された課題(施策提言)
<参考1>関西圏以外の大学の先進事例に見る「ラーニング・コモンズ」の整備状況
<参考2>関西圏の主要大学における「私立大学等教育研究活性化設備整備事業」の採択状況
<参考3>関西圏の「私立大学等教育研究活性化設備整備事業」採択大学一覧表